リビドー論・性発達論

フロイトは心的エネルギーは性的エネルギーによってなると考えた。
これを「リビドー(libido)」と言う。
性的衝動を起こすエネルギーがリビドー(ユングは解釈が違う)
フロイトは子供にも性欲があると考えた(幼児性欲)
性欲と言うより、快楽・快感の気持ちと言う事だろうか?
リビドーの対象は成長によって変化する。

  1. 口唇期(乳児期)
  2. 肛門期(1歳半-3歳)トイレットトレーニングの頃。
  3. 男根期(3-5,6歳)エディプス期とも言う。性に興味。
  4. 潜伏期(5,6-12,3歳)異性への興味をなくす。
  5. 性器期(思春期以後)異性に興味を持つ。

それぞれ〜期の部分に快を得る。
潜伏期とは、リビドーが一時的に休止状態になる期間の事。
この休止期間の間にそれまでのことを忘れる(幼児性健忘)
思春期にリビドーが爆発的に強くなるのは、潜伏期の反動かも。
こうした成長過程で、
リビドーが満足する事で人は性行為を全うに受け止められる。
反対に、その時期に何らかの不満足があると
リビドーの対象が実際の性行為よりもその時期の対象に固着する。
リビドーの固着によってその人個人の人格等にも少なからず影響が。
リビドーが防衛機制によって実生活上にうまく消化されないと、
無意識かでリビドーが暴れ、性格の歪みや神経症症状の原因にもなる。

固着

幼少期の発達段階で学習されるべき体験が得られず、
そのために、その段階に留まる事。

  • 口唇期的性格

  乳離れが早い遅いなど、順調に乳離れ出来なかった場合。
  唇に固着し、喫煙・飲酒などに依存してしまう場合も。
  あまりに厳しくしつけられた場合などにも発生する。
  他者への強い依存欲求。甘えたがりや寂しがりやなど。

  • 肛門期的性格

  排泄のコントロール(溜める、出す)が不十分だった場合。
  守銭奴、浪費家など。
  極端になるとサディズムマゾヒズム
  この時期に躾に従順な子は几帳面な性格に、
  反対にそうでなかった子は頑固者、強情な人になりがち?


 統合失調症は口唇期、
 躁うつ病は口唇期後期から肛門期前期に、
 神経症は肛門期後期から男根期に、
 それぞれ固着点(fixation)があると仮定される。